ヨーロッパでは有名になってきた新鋭のムービングライトメーカーFALimitedは多くの優秀な灯体を排出しており、フレアの少ない綺麗なスポットが特徴のムービングライトです。150W〜1,200Wまでのムービングヘッドと250W〜2,500Wまでのミラースキャンが用意され、舞台演出照明からアーキテクチャルな製品までも網羅しています。ティーズサウンドライトでは自ら触り、納得したものでなければ市場に投入しないというポリシーを貫いています。その上で価格やサービスを充実させていく2段構成での商品販売を心掛けています。

 それでは、現在、研究・裏販売モデル(250Wのヘッド(Genius)と250Wの4chスキャナーは既に販売開始しております。)の中から主力製品となり得る575Wと1,200Wのムービングヘッドの中から575Wバージョンの機能や外観について研究していく事にしましょう。

 先ずは外観。アルミニウムボディで構成される灯体は、サイドヨークを除きスチール&アルミニウム合金のハイブリッドメタルを採用。575W,1,200Wとも共通のボディーが採用され、同一ロケーションでの使用にもモデルの違いを感じさせない造りが自動車の排気量の違いみたいで素敵ですね。
 そして大口径のオブジェクトレンズ。これがハイルミナンス&ノーフレアなプロジェクションを可能にしている一因でもあります。大形のボディは耐熱性が高く、同様機種がプラボディとなっているのに対して高級感あるアルミニウムハウジングが、ランプの熱と全体冷却をまるでミラースキャンのごとく行います。ヘッド背面には、大型ヒートシンクが装着されており、HESのStageシリーズを思わせる点も良い感じです。
 最後にバランスの取れた全体的なデザイン。高級感溢れる様相を呈している事が見てとれます。この中に必要最低限でいて、高機能な最新技術が詰め込まれ、明るさ、機能、価格と求められるソリューションに適格な機材が提供される点が、このメーカーの良いところでしょう。

機能/モデル 575 Spot Model 機能/モデル 1,200W Spot Model
ランプソース OSRAM HMI-575/DE ランプソース OSRAM HMI-1200/DE
PAN&TILT PAN450度 TILT255度 Auto Correct PAN&TILT PAN450度 TILT255度 Auto Correct
制御チャンネル 12ch 制御チャンネル 17ch
カラーシステム1 7色+白(ハーフ・レインボー対応) カラーシステム1 7色+白(ハーフカラー対応)
カラーシステム2 非搭載 カラーシステム2 7色+白(レインボーカラー対応)
ゴボシステム1 インデクスタブルD-Size回転ゴボ 4種 ゴボシステム1 インデクスタブルD-Size回転ゴボ 4種
ゴボシステム2 固定D-Size回転ゴボ 4種 ゴボシステム2 固定D-Size回転ゴボ 4種
エフェクト CTO,CTB,Frost,5面固定プリズム エフェクト CTO,CTB,Frost,5面固定プリズム
ズーム 標準15度,8度2段階ズーム ズーム 11-24度リニアズーム
アイリス 非搭載 アイリス 電動リニアアイリス
フォーカス 電動フォーカス搭載 フォーカス 電動フォーカス搭載
CMYミックス 非搭載 CMYミックス 非搭載
プリズム 3D,4面,レイヤー,tail 各回転可能 プリズム 3D,4面,レイヤー,tail 各回転可能
電源・電圧 AC100V50/60Hz 900VA 電源・電圧 AC200V50/60Hz 1,500VA
寸法・重量 42Kg 寸法・重量 42Kg
参考価格 定価700,000(ランプ付/税込) 参考価格 定価980,000(ランプ付/税込)

 何故、2つの出力が違うモデルの重量が同じなのか?これは、両タイプともエレクトリックバラストを搭載しているからなのです。PCBやモーターを駆動する電源と、マグネティックバラストでは1,200Wモデルともなると60Kg近い重量になるところを、エレクトリックバラスト化している為軽量化が出来ているのです。また、ヘッド部分を大きくとる事で光りの乱反射を抑え、フレアの少ない綺麗な光を出す事が出来るという事も重要な点に思えます。

 このメーカーの中で1,200Wモデルは非常に高機能であり、実売価格も70万円程度と、クラス最安値で販売出来るところにも魅力が有ると思われます。また、この上位の機種もスタンバイしておりCMYミキシング機能を搭載しています。今後、非常に楽しみなメーカーであると思われます。
 今回は、非常に簡単にまとめさせて頂きましたが、お客様の反応によっては多数の画像が有りますので、続編の掲載も検討させて戴きます。